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<阪神大震災の教訓から>

家庭での消毒方法


病院のサポートが得られなくなった緊急時に役立つ
医療器具や医療材料の滅菌・消毒方法を紹介します。

●消毒のしかた
 1)煮沸消毒
 2)消毒液に浸す方法
●物品の消毒方法
●消毒液一覧
「バクバクっ子のための生活便利帳」より一部改訂して掲載

消毒のしかた


1)煮沸消毒
(1)鍋に水を入れ、火にかける。

(2)沸騰したら洗浄した容器を入れる。このとき、菜箸(さいばし)の先も入れておく。

(3)15分間沸騰させた後、入れておいた菜箸で容器を取り出す。
2)消毒液に浸す方法
 市販の消毒液を使って消毒することもできますが、以下のようなことに注意しましょう。
(1)消毒液の温度は、20℃以上で使用する。
   (低温では効力が減少する。)

(2)消毒液の濃度は、指示されたとおりに正しく調整する。

(3)容器は毎回洗浄し、乾燥したものを使用する。

(4)消毒液は使うたびに新しく作り、上からつぎ足さない。

(5)血液、汚物などは水で洗い流してから消毒液に浸す。
   (たんぱく質などの混入は効果を弱める。)

(6)容器は完全に消毒液のなかに浸す。
   (液面から出たり、空気の泡が付いたままにならないように注意する。)

(7)消毒液につける時間を守る。

(8)前もって石けんで洗浄したときは、充分すすいでから消毒液に浸す。
  (せっけん分が残っていると殺菌作用が弱くなる消毒液がある。)

物品の消毒方法

物品 消毒法 備考













呼吸器回路(蛇管)

加温加湿器チャンバー

アンビューバッグ
(1)回路、接続部をばらし、中性洗剤でよく洗う。

(2)内側もブラシを使いよく洗い流す。

(3)流水でよくすすぎ、自然乾燥させる。(陰干しする。)
2週間に1回交換。

・シリコン製、タイゴン(TYGON )製の蛇管、チューブは、塩素系消毒液も使える。

スムーズボア蛇管の場合、以下注意。

塩素系消毒液は使わない!
日なたに干さない!

(紫外線、塩素に弱いので、ひび割れや穴があく原因になる。)

スムーズボア蛇管(接続部がシリコンゴムで、軟質透明チューブの内側が硬質プラスチックのらせん状コードで補強されている蛇管。)

・スムーズボア蛇管の消毒には、下の消毒液の表のうち、塩化ベンザルコニウム(例 オスバン)やグルコン酸クロルヘキシジン(例 ヒビテン)を選ぶ。

または、料理用の酢を蒸留水で4倍(1:3)に薄めたものでも代用できる。(1時間以上つける。)
吸引器のビン 吸引物をトイレに捨て、ブラシ(専用)で擦って洗い流す。 毎日。
吸引器のホース (1)家庭用塩素系漂白剤をチューブの中に注入する。

(2)チューブを動かして漂白剤をチューブの中に行きわたらせ、流水で洗い流す。
必要時。







吸引チューブ
(吸引カテーテル)
(1)食器用洗剤でよく洗う。内側もブラシや注射器を使用してよく洗い流す。

(2)洗浄後、自然乾燥。

(3)使用する前に5分間消毒用エタノールまたはヒビテンアルコールに浸す。

(4)その後、ピンセット(せっし)で取り上げ、蒸留水で洗い流し使用する。

※口腔用のチューブは手順(1)(2)のみでOK。
毎日交換。
吸引チューブの保管容器 *ビンやステンレス製は、洗浄後、煮沸消毒。

*プラスチック容器など煮沸できないものは、洗浄後、家庭用塩素系漂白剤などの消毒液に1時間以上浸す。

*煮沸消毒せずに、洗浄乾燥したものに、消毒液として消毒用アルコールを入れてもよい。チューブ保管してもよい。(吸引前に蒸留水につけてアルコール分を落とす。)
毎日交換。
ピンセット(せっし) 煮沸消毒。

または、洗浄乾燥したものを使用前に先端部分を消毒用アルコールまたは、ヒビテンアルコールに浸す。
毎日交換。

使い捨ての滅菌手袋で代用できる。









気管カニューレ (1)食器用洗剤を使用し、小ブラシで内側もよく洗う。

(2)洗浄後、自然乾燥。

(3)使用する前に、5分間消毒用エタノールまたはヒビテンアルコールに浸し、蒸留水でよく洗い流す。
(この時、挿入部分は清潔に取り扱い、素手で触れない。)
2週間に1回交換することが望ましい。(本来は使い捨て)
気切ガーゼ
(Y字ガーゼ)
市販の滅菌ガーゼに切り込みを入れる。(使い捨て)

*気管部にあたる部分は清潔。素手で触らない。

*切り込みを入れるハサミは煮沸消毒、または、消毒用アルコールかヒビテンアルコールに5分間浸してから蒸留水で流し使用する。
気切部消毒時に毎日交換。
Y字ガーゼは、まとめて作っておく。



イルリガートル(栄養筒)

与薬用注射器

胃の残量確認用注射器

薬杯

哺乳ビン
食器と同様に考える。

洗剤で洗浄後、乾燥させて使用する。

家庭用塩素系漂白剤などの消毒液に1時間以上浸して消毒してもよい。

(気温が高いときは、時々塩素系漂白剤で消毒しないと、栄養剤の洗い残しが腐敗する。)
使用するたびに洗浄する。


消毒液一覧


種類 成分 商品名 消毒するもの
使用濃度
留意点













ミルトン
ピュリファンP
テキサント
ハイポライト
ピューラックス
ヤクラックスD
吸引用容器
吸引器のホース
蛇管(*注
哺乳ビン
薬杯
の場合

0.01〜0.0125%
(100〜
125ppm)

洗浄後に1時間浸ける。
家庭用塩素系漂白剤(原液に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの濃度約5%、ハイター、ブリーチ など)で代用できる。

・タンパク質などが付着していると効果が落ちるので、よく洗ってから浸ける。

・金属を腐食させるので、ピンセット(せっし)の消毒には使わない。

・酸性の製品(酸性洗剤、酢、クエン酸)と混ぜると塩素ガスが発生するので注意。

*注
シリコン製、タイゴン製と違って、塩素に弱いため、
スムーズボア蛇管には、絶対使わないこと。(硬くなったり、亀裂やピンホールがあく原因になります。)


スムーズボア蛇管※には、
絶対に使わない!


※接続部がシリコンゴムで、軟質透明チューブの内側が硬質プラスチックのらせん状コードで補強されている蛇管

















プリセプト錠















消毒用エタノール
(76.9〜81.4%)
医療器材

原液
「消毒用」と書いてあるエタノールを使う。

・引火性あるので注意。

・粘膜に接する器材は、蒸留水でアルコール分を洗い流してから使う。









イワコールE
オールカット
クリゲン
グルコキシジンアルコール
グルコン酸クロルヘキシジン
クロバインA
クロヘキシンアルコール
ステリクロン
フェルマジンアルコール
ヘキザックアルコール
ベンクロジド
マスキン
ラポテックアルコール
医療器材

原液
ヒビテンアルコール=0.5%クロルヘキシジン含む消毒用エタノール

・引火性あるので注意。

・粘膜に接する器材は、蒸留水でアルコール分を洗い流してから使う。















ヒビテン
ヒビテングルコネート
アビルテン
オールカット
グリゲン
グルクロ
グルコン酸ヘキシジン
クロキジーナ
クロヘキシン
クロルヘキシジン
ステリクロン
ネオクレミール
フェルマジン
ヘキザック
ベンクロジド
マスキン
ラボテック

〈希釈済み製品〉
ヒビディール(0.05%)
ステリクロン
(0.02,0.05,0.1,0.5%)
ヘキザック水
(0.02,0.05,0.1,0.5%)
マスキン水
(0.02,0.05,0.1,0.5%)

その他
赤ちゃん用清浄綿など
医療器材の場合

0.1〜0.5%
・使用濃度を守る。

・石けん分が残っていると、効果が弱まるので、十分すすいでから漬ける。




















オスバン
エゾール
塩化ベンザルコニウム
オロナインK
カチノン
カネトール
逆性石けん
クレミール
ザルコニン
ヂアミトール
ディタージサイド
トリゾン
ハイデシン
パラステロール
ビオシドール
ホエスミン
ヤクゾール

〈希釈済み製品〉
ザルコニン液
(0.01,0.025,0.05,0.1,0.2%)
ヂアミトール水
(0.025,0.1%)
逆性石けん
(0.01,0.02,0.025,0.05,0.1%)
プリビーシー液
(0.02,0.05,0.1%)
その他
医療器材の場合

0.1〜0.2%
・使用濃度を守る

・石けん分が残っていると、効果が弱まるので、十分すすいでから漬ける。

・誤飲に注意























テゴー51
アルキッド
ウスノン
エルエイジー
キンサールG
コンクノール
サテニジン
ニッサンアノン
ハイジール
ハイパール
パール
ヒシパンチ
ファストI

〈希釈済み製品〉
エルエイジー液
(0.05,0.1,0.2,0.5%)
サテニジン液
(0.05,0.1,0.2,0.5%)
医療器材の場合

0.1〜0.2%
・石けん分が残っていると、効果が弱まるので、十分すすいでから漬ける。