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身の回りのケアの仕方も覚えつつ、息子が家に帰るために避けては通れない医療的ケア。その筆頭ともいえるのが、たんの吸引。
病院で看護師さんが実施する場合は、滅菌手袋を取り出すところから始まり、個装の水の封を切ったり、カテーテルの開封など、その都度その都度やることが多い。自分がやるとなると、こんなにたくさんのことをやっていると、息子がゴロゴロ(我が家では痰のことをゴロゴロさんという愛称で呼んでいる)と痰が上がってきていても、すぐに吸引して、すっきりさせてやれないんじゃないかと、不安になった。
今までの人生で、カニューレから蛇管を外して痰の吸引なんて、見たことも聞いたこともない未知なるもの。(息子が呼吸器をつけてから見聞きすることのほとんどがそうなのだが)両親が吸引に慣れるためには、不安であろうが、練習をしなければならない。ゴロゴロ言い出すと、看護師さんを呼んで、目の前で見てもらいながら、吸引をするのである。私が付き添いの夜など、できるだけゴロゴロさんが来ませんようにと祈ったりしていたが、しっかりと登場して、自主トレに貢献してくれた。
厳しい指導のかいあって!?今となっては、ごくごく自然に出来ているような気がする。
まさに「習うより、慣れろ」だった。