もっと家庭からインクリュージョンを

先日、とある重度障害児・者福祉医療施設から「家族介助者教室」の開催のお知らせが届いた。

 

数週間前にここのフェスに参加して、いろんな取り組みをされていることを実感し、バクバクの会としても連携していけたらという感触を持った施設であったので、ちょっと行ってみるかと、日時を確認すると平日開催となっている。土日休みの私は「行かれへんやないかーい」と、軽いノリで突っ込んではみたが、心にはモヤモヤしたものが残った。

 

「家族教室」をうたいながら、主催者は無意識なのだろうが、大多数の平日昼間に仕事をしている父親のことを、結果として「排除」しているように感じられる。これはこの催しに限ったことではなく、「重症児保護者交流会」や「相談会」などによくみられる傾向である。

 

実はこの無意識のうちの排除こそが根が深い。うがった見方をすれば、「重症児・者のケアは母親とは限らないが、平日家にいるものがするもの」という意識があるのかなと感じてしまう。

 

往々にして感じていることだが、息子と一緒に何かしていると、「協力的なお父さんでいいですね、すごいですね」と言われることがある。実際のところ協力的な父親が少ないのかもしれないけれど、私は子育てや家のことに関して、妻協力しているのであって、妻協力しているのではない。

 

社会の側にも家庭の中にも子育てや介護はおもに母親の仕事、と思い込んでいないだろうか?インクルーシブな社会を目指すにはまず家庭内のインクリュージョンも必要じゃないかなと感じる。