マーゲンチューブ哀歌Ⅰ

在宅生活に移行し、医療的ケアも自分たちで行うようになった。ケアの横綱が痰の吸引とするならば、大関は経管栄養になるのではないだろうか?

 

息子の場合は、在宅当初、鼻からマーゲンチューブという細い管を胃まで入れてそこから栄養や薬・水分を摂取していた。

 

普段は鼻の穴から、マーゲンチューブ(うちの家では鼻チューブを略して、鼻チューと呼んでいた)だけの状態となる。抜け落ち防止のため鼻や頬にテープで固定する。

 

病院などでは固定テープを看護師さんがアニメキャラクターや動物のイラストなど描いて、可愛くアレンジしてくれていた。が、私とすれば、パッと顔を見たとき、このマーゲンチューブが目立つあまり、ともすれば人工呼吸器よりも、重病感を醸し出すような気がして、どうも好きになれなかった。

 

また息子からすれば常時鼻の穴からチューブがぶら下がっているので、気になって触ってしまう。朝ご飯支度の後、我々親が二度寝をしたすきに、息子が自分でこの鼻チューを引き抜いてしまったことがあり、ベッド中が栄養剤まみれになっていて、起きたとき気づいて途方に暮れたこともあった。

 

そんな鼻チューの交換が1週間に一回あるのだが、(あと、薬などが詰まるとこれまた入れ替えが必要となる)これが、親子お互いにとって苦行と言うか地獄と言うか、親子間の戦争、そんな有様だった。